補助率・補助上限額の基本
中小企業成長加速化補助金の補助スキームはシンプルです。補助対象経費の1/2を国が補助し、上限は5億円です。最低でも税抜1億円(建物費+機械装置費+ソフトウェア費の合計)の投資が必要です。
補助スキームの基本情報
補助率:対象経費の1/2 補助上限:5億円 最低対象投資額:1億円(税抜、外注費・専門家経費除く)
補助金額の計算式
補助金額は以下の計算式で求められます。
補助金額 = 補助対象経費の合計額 × 1/2(上限5億円)
ここで「補助対象経費」とは、建物費・機械装置費・ソフトウェア費・外注費・専門家経費の税抜合計額です。すべての費目が1/2補助の対象となります。
投資額別の補助金額シミュレーション
投資規模別の補助金額と自己負担額を試算しました。事業計画を検討する際の参考にしてください。
投資規模別シミュレーション
| 総投資額(税抜) | 補助金額 | 自己負担額 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 1億円(最低ライン) | 5,000万円 | 5,000万円 | 50% |
| 2億円 | 1億円 | 1億円 | 50% |
| 3億円 | 1億5,000万円 | 1億5,000万円 | 50% |
| 5億円 | 2億5,000万円 | 2億5,000万円 | 50% |
| 8億円 | 4億円 | 4億円 | 50% |
| 10億円 | 5億円(上限到達) | 5億円 | 50% |
| 12億円 | 5億円(上限) | 7億円 | 41.7% |
上限到達後は実質補助率が下がる
投資額が10億円を超えると補助金額は5億円で頭打ちとなり、実質的な補助率が50%を下回ります。補助効率を最大化するには、投資計画を10億円以下に設計することが合理的です。
具体的な計算例(複数費目の場合)
以下のような投資計画の場合の計算例です。
| 費目 | 金額(税抜) | 最低投資額算入 |
|---|---|---|
| 工場増築(建物費) | 3億円 | 算入 |
| 製造設備購入(機械装置費) | 2億円 | 算入 |
| 生産管理システム(ソフトウェア費) | 5,000万円 | 算入 |
| システム開発外注(外注費) | 3,000万円 | 算入しない |
| コンサルタント費(専門家経費) | 2,000万円 | 算入しない |
| 合計(補助対象経費) | 6億円 | 判定用:5億5,000万円 |
この場合、補助金額は6億円×1/2=3億円(上限5億円以下のため全額補助)、自己負担額は3億円となります。最低投資額の判定用合計は5億5,000万円で要件(1億円以上)を満たしています。
他の補助金との比較
成長加速化補助金の補助スキームを主要な補助金と比較します。
主要補助金の補助額・補助率比較
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 最低投資額 | 対象 |
|---|---|---|---|---|
| 成長加速化補助金 | 5億円 | 1/2 | 1億円 | 売上10億〜100億中小 |
| 中堅等大規模成長投資補助金 | 50億円 | 1/3 | 10億円 | 売上100億超 |
| ものづくり補助金 | 1,250万円 | 1/2〜2/3 | なし | 中小企業全般 |
| 事業再構築補助金 | 7,000万円 | 1/2〜2/3 | なし | 中小企業全般 |
成長加速化補助金の優位性
ものづくり補助金と比べて補助上限が約40倍。中堅等大規模成長投資補助金と比べると補助率が1/3→1/2と高く、最低投資額のハードルも10億円→1億円と低くなっています。売上高10億〜100億円の企業にとって最も規模感の合った補助金です。
補助額を最大化する計画策定のポイント
限られた投資計画の中で補助額を最大化するためのポイントを解説します。
補助効果を高める計画のコツ
- 投資額を10億円以下に設計する:10億円超で補助効率が低下するため、上限ちょうどの設計が最も効率的
- 補助対象外経費を分離する:土地代・中古品等の対象外経費と対象経費を明確に区分し、対象経費のみで計画を組む
- 外注費・専門家経費も積極計上する:最低投資額には算入されないが補助対象経費として1/2補助が受けられる
- 複数年度にわたる投資を一本化する:24ヶ月以内に収まるよう、複数年度に予定していた投資を一括計画に組み込む
自己負担額の資金調達
最低でも5,000万円(1億円投資の場合)の自己負担が発生します。補助金は後払い(実績報告後の精算払い)が基本であるため、補助対象経費全額(最低1億円)を先に自己資金または借入で賄う必要があります。
金融機関確認書(加点項目)の取得過程で、メインバンクや政策金融公庫との融資相談を同時に進めることで、資金調達と審査加点を同時に達成できます。
詳細は金融機関確認書の取り方をご覧ください。