企業概要:地方スーパー・株式会社フレッシュまるよし(売上50億円)
株式会社フレッシュまるよし(宮城県仙台市、従業員350名)は、宮城・岩手・山形の3県で食品スーパーを17店舗展開する地域密着型の小売業です。生鮮食品の品揃えの豊富さと地元産品へのこだわりで地域の支持を集め、2025年度の売上高は約50億円。しかし大手スーパー・コンビニとのEC展開競争に乗り遅れており、オンライン売上はわずか売上比率3%(1.5億円)にとどまっていました。
| 項目 | 申請時点の状況 |
|---|---|
| 売上高 | 約50億円(前期比+3%) |
| 店舗数 | 17店舗(宮城12、岩手3、山形2) |
| EC売上 | 1.5億円(売上比率3%) |
| 物流課題 | 店舗ごとのバラバラ配送で配送コスト率9%(業界平均6%) |
| 食品ロス率 | 4.8%(業界目標2%に対して高い水準) |
地方スーパーが成長加速化補助金に挑んだ背景
地方小売業は大手EC・コンビニとのデジタル競争で劣位に置かれています。成長加速化補助金を活用してEC基盤と物流インフラを一気に整備し、「地域密着×デジタル」の融合モデルで差別化することが採択のコンセプトでした。
課題と投資の背景:デジタル化の遅れと物流コスト高騰
フレッシュまるよしが抱えていた課題は、デジタル化の遅れと物流コストの二重苦でした。
- 課題1:EC競争での劣位 — 大手ECモールへの出品のみで独自ECサイトなし。鮮度保証配送ができず、生鮮食品のEC展開が実質不可能。
- 課題2:物流コスト高騰 — 店舗ごとに卸業者から個別配送を受けており、2024年問題(ドライバー不足・運賃上昇)の影響で物流コストが前年比15%増。
- 課題3:食品ロスの増加 — 需要予測システムがなく、発注が経験頼み。食品ロス率4.8%は財務的損失に加え、SDGs対応の遅れとして地域メディアでも問題視。
これらを一挙に解決するため、物流センターの建設(建物費)、自動仕分けシステムの導入(機械装置費)、EC基盤・需要予測AIの構築(ソフトウェア費)への大規模投資を決断。総投資額5億円のうち補助金で2.5億円の調達を目指しました。
投資内容と補助金額:総投資5億円・補助2.5億円の内訳
成長加速化補助金の補助上限5億円に対して、補助対象経費5億円・補助金2.5億円というフル活用に近い申請です。
| 経費区分 | 内容 | 金額 | 補助対象 |
|---|---|---|---|
| 建物費 | 物流センター建設(宮城県多賀城市、RC造、延床面積3,500m²・冷凍冷蔵対応) | 2億5,000万円 | 対象 |
| 機械装置費 | 自動仕分けコンベアシステム(17店舗向け個別仕分け対応) | 8,000万円 | 対象 |
| 機械装置費 | 冷凍・冷蔵自動倉庫設備(温度帯別管理) | 6,000万円 | 対象 |
| ソフトウェア費 | 独自EC基盤開発(生鮮食品特化・即日配送対応) | 5,000万円 | 対象 |
| ソフトウェア費 | 需要予測AI・発注最適化システム | 3,500万円 | 対象 |
| 外注費 | 物流センター設計・物流設計コンサルティング | 1,500万円 | 対象 |
| 専門家経費 | 事業計画策定(中小企業診断士) | 500万円 | 対象 |
| 合計(補助対象経費) | 4億9,500万円 | 補助金2億4,750万円(約2.5億円) | |