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【2026年版】建設業の成長加速化補助金採択事例|ICT施工設備導入・建設DXの実例|成長加速化補助金ナビ

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企業概要:土木建設・株式会社北陸コンストラクション(売上25億円)

株式会社北陸コンストラクション(富山県富山市、従業員120名)は、公共土木工事(道路・橋梁・河川改修)を主力とする建設会社です。設立35年で富山・石川・福井の3県を主要営業エリアとし、2025年度売上高は約25億円。北陸能登地震(2024年1月)の復興工事受注もあり、受注量は増加傾向でしたが、深刻な技術者不足と生産性の低さが利益率を圧迫していました。

項目申請時点の状況
売上高約25億円(前期比+15%)
受注残高約18億円(過去最高水準)
技術者不足必要技術者数に対して15%不足。主任技術者配置が制約に。
生産性課題1人当たり完工高1,500万円/年(業界上位30%水準)
DX状況測量・設計書作成は紙主体。BIM/CIM導入率0%。

建設業のDX投資と成長加速化補助金

建設業では「2024年問題」(時間外労働規制)により、限られた人材でより多くの工事を完工させる生産性向上が急務です。ICT施工(ドローン測量・3D機械制御・遠隔管理)への投資は機械装置費として補助対象となります。「人手不足対策」として採択されやすい領域です。

課題と投資の背景:技術者不足と受注機会損失の解消

建設業の2024年問題(時間外労働960時間規制)は、北陸コンストラクションにとって受注拡大と労働環境改善の両立という難題をもたらしました。

  • 課題1:測量・施工管理の非効率 — 測量に従来方式(トータルステーション)で1件あたり平均3日。ICTドローン測量に切り替えれば同規模の現場を半日で完了できる。
  • 課題2:現場管理の属人化 — 図面・工事写真・出来形管理がすべて紙と手入力。経験豊富な技術者が常駐しないと品質管理できない状態。
  • 課題3:受注可能件数の上限 — 技術者1人が管理できる現場数が最大3件で、受注量の上限が人数に依存。受注残18億円があっても技術者不足でこなせない。

ICT施工設備(ドローン測量機・3D機械制御バックホー・遠隔施工管理システム)を一括導入し、1人当たり管理現場数を3件→5件に引き上げることが投資の核心でした。

投資内容と補助金額:総投資2億円・補助1億円の内訳

ICT施工機器の大量一括導入と、デジタル施工管理プラットフォームの整備が投資の柱です。

経費区分内容金額補助対象
機械装置費測量用ドローン(RTK-GPS付き高精度測量機)8台3,200万円対象
機械装置費3D機械制御バックホー(マシンコントロール)2台5,000万円対象
機械装置費3D機械制御ブルドーザー(マシンガイダンス)1台3,500万円対象
機械装置費360度カメラ・IoTセンサー(現場遠隔管理用)20式1,500万円対象
ソフトウェア費BIM/CIM統合管理プラットフォーム(自社専用カスタム)3,500万円対象
ソフトウェア費電子小黒板・工事写真管理AI(自動仕分け・報告書作成)1,500万円対象
外注費ICT施工技術者向け研修プログラム設計(専門教育機関委託)1,500万円対象
専門家経費事業計画策定(中小企業診断士)300万円対象
合計(補助対象経費)2億円補助金1億円

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事業計画のポイントと採択の決め手

建設業でICT施工投資を採択させた事業計画の特徴を解説します。

100億宣言:ICT施工技術で広域展開・施工管理のプラットフォーム化

北陸コンストラクションの100億宣言は「単なる設備増強」ではなく、ICT施工技術を外販する「技術サービス業」への転換を盛り込んだ点が特徴です。

  • 2025年現在:売上25億円、北陸3県中心の公共工事
  • 2028年目標:売上40億円。ICT施工で技術者1人当たり管理現場5件達成。中部・関東進出。
  • 2030年目標:売上60億円。蓄積したBIM/CIMデータを活用した「ICT施工コンサルティング」を地域中小建設業向けに外販。
  • 2033年目標:売上100億円。施工管理SaaSの全国展開(月額利用料モデル)、海外(東南アジア)でのインフラ工事受注。

「建設工事業→施工技術サービス業→SaaS企業」という事業転換ストーリーが、審査官に強いインパクトを与えました。

定量的生産性向上目標が採択を後押しした

事業計画書に盛り込んだ定量的効果目標は以下の通りです。

指標投資前3年後目標
測量工数(1現場当たり)3日0.5日(83%削減)
1技術者当たり管理現場数最大3件5件(67%向上)
完工高/技術者1,500万円/年2,500万円/年
受注可能売上高25億円40億円
書類作成時間月間工数の35%月間工数の15%

建設業採択のコツ

建設業の補助金申請では、「人が減っても工事ができる」ことを数値で証明することが重要です。ICT施工による生産性向上は、2024年問題(残業規制)への対応という文脈でも説得力が増します。「技術者不足→ICT投資→管理現場数増加→売上増加」という因果関係を一貫して示してください。

採択後の成果と今後の展望

2025年11月採択、2026年1月交付決定。機械装置の発注・納品は2026年4月から順次実施予定で、BIM/CIMシステムは2026年6月稼働開始を目指しています。

採択後の動き

  • ドローン測量機:2台先行発注・納品済み。社内試験運用中。
  • 3D機械制御バックホー:メーカーと発注契約締結。2026年6月納期。
  • BIM/CIMシステム開発:開発会社選定・契約完了。2026年6月β版稼働予定。
  • ICT施工技術者研修:全技術者を対象に2026年4月から月1回実施。
  • 外部問い合わせ:「ICT施工コンサルティングを請け負えないか」という引き合いが4件。

この事例から学べること

  • 建設業の補助金申請は「人手不足×生産性向上×DX」の三角形で設計する
  • ICT施工の技術を外販・SaaS化する展開を100億宣言に盛り込むと独自性が高まる
  • 測量・施工管理の具体的な工数削減数値(日数・時間)を必ず記載する
  • 能登半島地震など地域の社会的課題への貢献を事業計画に織り込むと評価が上がる

よくある質問(FAQ)

はい、ICT施工に直接使用する機械装置(ドローン測量機・3D機械制御重機・遠隔管理システム等)は機械装置費として補助対象となります。ただし「汎用的な工事機械」ではなく「成長加速化のために導入する」という明確な理由が必要です。BIM/CIM等のソフトウェアはソフトウェア費として別途対象となります。
建設業の100億宣言では、(1)ICT施工による生産性向上と受注エリア拡大、(2)施工管理技術の外販・コンサルティング化、(3)M&A(地域中小建設業の買収)、(4)海外インフラ工事受注、の組み合わせが一般的です。「単純な受注増加だけで100億円」より、技術・ノウハウの外販など新たな収益源を加えた計画が採択されやすい傾向があります。
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