企業概要:ラーメンFC・株式会社麺道一番(売上20億円)
株式会社麺道一番(福岡県福岡市、従業員200名)は、博多豚骨ラーメンの直営・FC展開を行う飲食チェーンです。直営20店舗・FC加盟15店舗の計35店舗を運営し、2025年度の売上高は約20億円(直営店売上+FC加盟金・ロイヤルティ)。九州を中心に関西・関東へ展開を進めています。
| 項目 | 申請時点の状況 |
|---|---|
| 売上高 | 約20億円(前期比+12%) |
| 店舗数 | 直営20店舗、FC15店舗(計35店舗) |
| 従業員数 | 200名(直営店舗スタッフ含む) |
| 主要課題 | スープ・チャーシューの手作業仕込みで品質ムラ発生、FC展開の足かせに |
| FC展開目標 | 5年以内に全国100店舗(現在35店舗) |
飲食業と成長加速化補助金の相性
飲食業は成長加速化補助金の対象外ではありません。ただし、個店の設備投資や内装費は対象外です。FC展開のインフラとなるセントラルキッチン・物流拠点の建設・設備投資が主な活用場面です。「1店舗の売上向上」ではなく「全国展開のための仕組み投資」として事業計画を設計することがポイントです。
課題と投資の背景:FC展開の加速を阻む品質管理問題
麺道一番のFC展開を阻む最大の課題は、スープと具材の品質均一化でした。現状は各店舗でスープを仕込む「セントラルキッチンなし」の方式。そのため、店長のスキル依存度が高く、FC加盟希望者からも「味が安定しない」という懸念の声が上がっていました。
- 課題1:品質ムラ — 店舗ごとのスープ仕込み技術に差があり、顧客満足度にバラつき。Googleレビューの平均評価が直営3.9点に対し、一部FC店舗は3.4点。
- 課題2:食材原価の高騰対応 — 豚骨・醤油などの食材を各店舗が個別に仕入れており、スケールメリットを享受できていない。食材原価率が31%と業界平均より3%高い。
- 課題3:FC展開の上限 — セントラルキッチンなしでは物流管理の限界から50店舗程度が展開の上限。100店舗展開には仕組みの根本的な見直しが必要。
これらを解決するため、セントラルキッチン(加工センター)の新設と、冷凍スープ・具材の一括配送システムの構築に投資することを決定しました。
投資内容と補助金額:総投資3億円・補助1.5億円の内訳
セントラルキッチン新設を核とした投資計画で、建物費と機械装置費が中心です。
| 経費区分 | 内容 | 金額 | 補助対象 |
|---|---|---|---|
| 建物費 | セントラルキッチン建設(福岡県筑紫野市、RC造、延床面積1,200m²) | 1億2,000万円 | 対象 |
| 機械装置費 | 業務用スープ製造プラント(大型寸胴釜・自動撹拌・冷却設備) | 6,000万円 | 対象 |
| 機械装置費 | チャーシュー・具材自動加工ライン(スライサー・真空包装機) | 3,500万円 | 対象 |
| 機械装置費 | 冷凍・冷蔵保管設備(自動温度管理システム付き) | 2,000万円 | 対象 |
| ソフトウェア費 | 食材管理・配送計画SaaS(自社専用カスタム開発) | 3,000万円 | 対象 |
| 外注費 | HACCP対応衛生管理システム設計コンサルティング | 2,000万円 | 対象 |
| 専門家経費 | 事業計画策定支援(中小企業診断士) | 500万円 | 対象 |
| 合計(補助対象経費) | 2億5億円 | 補助金1億4,500万円(約1.5億円) | |
自己負担1億4,500万円は、メインバンクの融資(1億円)と自己資金(4,500万円)で調達しました。