申請実務
成長加速化補助金の申請代行サービス完全ガイド【費用・選び方・注意点】2026年版|成長加速化補助金ナビ
公開: 2026年6月25日
更新: 2026年7月4日
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成長加速化補助金の申請代行を検討する前に:結論(2026年9月時点)
成長加速化補助金は、将来売上高100億円を目指す中小企業の大胆な投資(設備投資・M&A・海外展開等)を、中小企業成長加速化補助金として最大5億円(補助率1/2)支援する制度です。申請代行・コンサルティングの活用を検討する際に、事務局の公式一次情報から確認しておくべき点は次の4つです。
公募要領で確認できる重要な制約
- 申請代行費用(事業計画・投資計画書の作成費用)は補助対象経費になりません。公募要領は「専門家経費」「外注費」のいずれについても「応募申請時の投資計画の作成に要する経費は補助対象外」と明記しています
- 専門家経費として計上できるのは、補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得に専門家の技術指導や助言が必要な場合のコンサルティング業務・旅費等に限られ、謝金単価にも上限(最大1日5万円)があります
- 認定経営革新等支援機関の資格は、本補助金の応募要件として公募要領・FAQのどこにも記載されていません(全文を確認済み)。認定支援機関が必須の他の補助金と混同しないよう注意してください
- 2次審査(プレゼンテーション審査)に、外部コンサルティング会社等の同席は認められません。同席できるのは申請者本人(役員・従業員)と、確認書を提出した金融機関の担当者に限られます
本記事は「代行費用の相場は◯〜◯%」といった数値の断定を行いません。理由は単純で、申請代行・コンサルティング報酬の相場を示す公的な統計が存在しないためです。かわりに、公式一次情報から確認できる制度の仕組みと、依頼先を選ぶ際の確認ポイントを整理します。
成長加速化補助金とは:制度の内容を公式公募要領で確認する
中小企業成長加速化補助金は、中小機構が運営する「100億企業成長ポータル」上で事務局(TOPPAN株式会社が「中小企業成長加速化補助金事務局」を受託)が公募・審査・交付を行う国の補助金です。2026年9月16日時点で公開されている3次公募の公募要領・概要資料(いずれも令和8年8月20日付)から、制度の骨格を確認します。
出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(3次公募)概要資料」(2026年8月20日付)1ページ。2026年9月16日確認。
対象者と主な要件
対象者は「売上高100億円を目指す中小企業(売上高10億円以上100億円未満)」とされています。補助対象者として満たすべき要件は公募要領上、次の4点です。
- 補助対象経費のうち投資額(建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合算、資産計上するものに限る)が1億円以上(税抜き)であること
- 公募の申請時までに、事業者の「100億宣言」が100億企業成長ポータル上に公表されていること(公表手続には通常2〜3週間を要するため、申請を検討する場合は早めの着手が必要)
- 一定の賃上げ要件(基準年度と比較した最終年度の従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、全国の直近5年間の最低賃金の年平均上昇率=基準率4.5%以上)を満たす今後5年程度の事業計画を策定すること
- 日本国内において補助事業を実施すること
賃上げ目標を達成できなかった場合は未達成率に応じて補助金の返還を求められ、基準年度の実績を下回った場合などは全額返還となる規定です。
対象経費の区分(5区分)
補助対象経費は次の5区分に分かれます。専門家経費の詳しい範囲は次章で解説します。
| 区分 | 内容 | 主な留意点 |
| 建物費 | 専ら補助事業のために使用される事務所・生産施設等の建設・増築・改修・中古取得費 | 単価100万円(税抜)以上のものに限る。土地代・賃貸・撤去費用は対象外 |
| 機械装置費 | 専ら補助事業のために使用される機械装置・工具器具の購入・製作・借用費 | 単価100万円(税抜)以上のものに限る。車両・船舶・航空機は対象外 |
| ソフトウェア費 | 専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築・クラウド利用費 | 単価100万円(税抜)以上のものに限る。PC・タブレット等の本体費用は対象外 |
| 外注費 | 建物・機械装置・ソフトウェアの取得に必要な加工・設計・検査等の外注費 | 投資計画(事業計画書)作成費用は対象外。外注費と専門家経費の合計は投資額未満が必要 |
| 専門家経費 | 建物・機械装置・ソフトウェアの取得のために依頼した専門家への支払い | 投資計画作成費用は対象外。謝金単価に上限あり(次章で解説) |
出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(3次公募)公募要領」Ver1.2、9〜11ページ。対象経費の詳しい対象外リストは対象経費の解説記事、対象外経費の一覧は対象外経費の解説記事を参照してください。2026年9月16日確認。
申請スケジュール:3次公募の受付期間と今後の見通し
2026年9月16日時点で事務局が公開している最新の公募は3次公募です。GビズIDの取得やコンサルティングの依頼を検討する場合は、受付開始前の準備期間を含めてスケジュールを確認しておく必要があります。
| 時期 | 内容 |
| 2026年9月中旬 | 公募説明会(動画配信) |
| 2026年9月29日(火) | 3次公募 申請受付開始 |
| 2026年10月29日(木)15:00 | 3次公募 申請締切 |
| 2027年1月中旬 | 1次審査(書面)結果の通知 |
| 2027年2月15日(月)〜3月5日(金) | プレゼンテーション審査(2次審査、申請企業の経営者等が出席) |
| 2027年3月下旬以降 | 採択結果の公表、以降順次交付決定 |
事務局は「令和7年度補正予算については、本3次公募をもって終了となる見込み」としています(次回公募の有無は本記事執筆時点で未確定のため、最新情報は必ず100億企業成長ポータルで確認してください)。過去の採択倍率は、1次公募が約6.0倍、2次公募が約3.9倍と公表されています。倍率が存在すること自体が、いかなる代行業者・コンサルタントも採択を保証できないことの裏付けです。
準備の目安
- jGrants(補助金申請システム)の利用にはGビズIDの取得が必要で、取得には2週間程度を要する場合があります
- 提出書類の柱となる投資計画書(様式1)は40ページ以内でPDF作成する必要があり、確定決算資料と数値の整合を取る必要があります
- 100億宣言の公表手続にも通常2〜3週間を要するため、代行・コンサルティングの依頼を検討する場合はこの準備期間を逆算してください
出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(3次公募)概要資料」8ページ、公募要領19・24ページ。詳細なスケジュール解説はスケジュールの記事、3次公募の詳細は3次公募の記事を参照してください。2026年9月16日確認。
申請代行費用は補助対象になるのか:専門家経費の範囲を原文で確認する
旧版の記事は「申請代行費用は専門家経費として計上でき、実質コストは半額になる」としていましたが、公募要領の原文を確認すると、これは正確ではありません。専門家経費の対象範囲には明確な限定があります。
公募要領が明記する「対象外」
専門家経費の項目には「応募申請時の投資計画の作成に要する経費は補助対象外となります」と明記されています。外注費の項目にも同じ趣旨の除外規定があります。さらに補助対象外経費の一覧には「報告書等の事務局に提出する書類作成・申請に係る費用」「税務申告・決算書作成のために税理士・公認会計士等に支払う費用」も個別に列挙されています。つまり、事業計画書(投資計画書)の作成support=一般的な「申請代行」業務の中心部分は、専門家経費・外注費のいずれにも計上できません。
専門家経費として補助対象にできるのは、「補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得のために依頼した専門家に支払われる経費」に限られます。具体的には、設備の選定や導入にあたって専門家の技術指導・助言が必要な場合のコンサルティング業務や旅費等が対象です。謝金単価にも次の上限があります。
| 専門家の区分 | 謝金単価の上限(税抜・1日あたり) |
| 大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師 | 5万円以下 |
| 准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータ | 4万円以下 |
| 上記以外 | 2万円以下 |
見積書で価格の妥当性を証明する場合でも、1日5万円が絶対的な上限とされています。また専門家経費を支出する対象者には外注費を併せて支出できず、外注費・専門家経費の合計額は投資額(建物費+機械装置費+ソフトウェア費の合計)未満でなければならないという制約もあります。
出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(3次公募)公募要領」Ver1.2、9〜12ページ/同「よくあるご質問」Q63。2026年9月16日確認。
代行・コンサルティング費用の型:相場ではなく仕組みを理解する
申請代行・コンサルティング報酬の相場(金額レンジ)を示す公的な統計は存在しません。本記事では具体的な金額を断定せず、契約形態の「型」とその特徴だけを整理します。実際の金額は依頼先ごとの見積もりで確認してください。
| 契約の型 | 支払いタイミングの特徴 | 確認しておきたい点 |
| 着手金+成功報酬型 | 契約時に一部、採択後に残りを支払う | 成功報酬が「交付決定額」基準か「補助対象経費総額」基準かで金額が変わる |
| 固定報酬型 | 採択結果によらず一定額を支払う | 不採択でも報酬が発生する点をどう評価するか |
| 月額顧問型 | 契約期間中、月ごとに一定額を支払う | 複数回の申請や長期的な伴走を想定する場合に選ばれる形態 |
| 完全成功報酬型 | 採択(または交付決定)後にのみ支払う | 着手金型より料率が高めに設定されやすい。支払い基準の明確化が特に重要 |
いずれの型でも、契約前に「成功報酬は何に対する何%か」「支払いのタイミングはいつか」「不採択時・辞退時の扱いはどうなるか」を契約書の文言で確認することが重要です。前述のとおり、事業計画(投資計画書)の作成に対する報酬自体は補助対象経費にできないため、代行・コンサルティング費用は基本的に自己負担(本業の営業利益等)で支払う前提で資金計画を立てる必要があります。
依頼先の選び方:確認しておきたいポイント
成長加速化補助金の申請支援を依頼する場合、次の点を確認すると判断材料になります。
認定経営革新等支援機関は本補助金の応募要件ではない
旧版の記事は「認定支援機関の資格」を選定基準の1つとして挙げていましたが、成長加速化補助金の公募要領・FAQを全文確認した限り(2026年9月16日時点)、認定経営革新等支援機関であることを応募要件とする記載はありません。ものづくり補助金や事業再構築補助金など、認定支援機関の関与が必須の補助金と混同しないよう注意してください。
とはいえ、認定経営革新等支援機関は中小企業等経営強化法に基づき国(経済産業局等)が認定する公的な資格であり、税務・金融・企業財務に関する専門知識と実務経験を審査した上で認定されます。依頼先候補が認定を受けているかどうかは、実績確認の一つの手がかりとして使えます。中小企業庁公式の検索システムで確認できます。
確認しておきたい5つのポイント
- 大型の補助金・投資案件の支援実績:具体的な投資類型(設備投資・M&A・海外展開等)での実績を、守秘義務の範囲内でどこまで示せるか
- 対応範囲:投資計画書の作成支援だけか、採択後の実績報告・精算払い請求まで対応するか
- 費用の基準:成功報酬が何に対する何%か、支払いタイミング、不採択時の扱いが契約書に明記されているか
- プレゼンテーション審査の理解:後述のとおり外部コンサル等は審査に同席できないため、「同席して代わりに説明する」という説明をする業者には注意が必要(次章で解説)
- 担当者の専門性:実際に担当する人物の実務経験・保有資格を確認できるか
関連記事:コンサルタント・専門家の選び方、申請代行の比較、申請代行に必要な資格。専門家を無料で探したい場合は専門家を探すページもご利用いただけます。
2次審査(プレゼンテーション審査)に代行業者は同席できるのか
成長加速化補助金の審査は、書面による1次審査と、経営者によるプレゼンテーションを外部有識者が評価する2次審査の2段階です。この2次審査への同席について、公募要領は次のように明記しています。
公募要領の原文(同席ルール)
「主たる申請者、共同申請者以外(外部コンサルティング会社等)のプレゼンテーション審査への同席は認められません。ただし『金融機関による確認書』を提出した申請者については、当該金融機関の担当者等の同席が可能です。」FAQでも同様に、会社法上の役員である場合は同席可能だが、それ以外の外部関係者(経営顧問等の形を含む)は同席できないと説明されています。申請者の役員・従業員以外の出席が発覚した場合、不採択または交付決定の取消となる可能性がある、とも明記されています。
つまり、コンサルタント・代行業者が担えるのは事前の資料作成支援・プレゼンリハーサル等の「準備」までであり、審査当日に経営者の代わりに、あるいは同席して説明することはできません。「プレゼン審査もすべて代行します」という趣旨の説明をする業者がいた場合、この公式ルールと整合しているか必ず確認してください。
注意点:契約前に確認しておきたいこと
成長加速化補助金の事務局・中小企業庁が「悪質な代行業者」を名指しで注意喚起する文書は、2026年9月16日時点で公式サイト上に確認できませんでした。以下は、公募要領・FAQの規定から客観的に導ける確認ポイントです。
| 説明・勧誘の内容 | 公募要領・FAQと照らした確認方法 |
| 「採択を保証します」「採択率100%」 | 1次公募約6.0倍・2次公募約3.9倍という採択倍率が公表されており、審査は外部有識者が行う。誰も採択を保証できない |
| 「代行費用は全額補助対象にできます」 | 専門家経費・外注費のいずれも「投資計画の作成費用は対象外」と明記。全額を補助対象にすることはできない |
| 「プレゼン審査も弊社が同席して対応します」 | 外部コンサル等の同席は公募要領で明確に禁止されている(前章参照) |
| 「認定支援機関でなければ申請できません」 | 認定経営革新等支援機関は本補助金の応募要件ではない(前章参照) |
| 報酬の支払いタイミングが不明確 | 契約書で「何に対する何%か」「いつ支払うか」を書面で確認する |
虚偽の内容を含む投資計画書の作成や、補助対象外経費の水増し請求など不正受給にあたる行為は、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年法律第179号)等の対象となり、交付決定の取消・補助金の全額返還、不正内容の公表等の対象になると公募要領に明記されています。依頼先がこうした行為を勧める場合は、契約自体を見直す必要があります。
出典:e-Gov法令検索「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」laws.e-gov.go.jp。2026年9月16日確認。
依頼する場合の一般的な流れ
専門家に依頼する場合でも、事務局とのやり取りや最終的な申請操作は申請者(企業)自身が行う場面が多くあります。公募要領で確認できる実務フローに沿って整理します。
GビズIDの取得
jGrants(補助金申請システム)の利用に必要。取得に2週間程度かかる場合がある
100億宣言の公表
申請時までにポータルサイトに公表されている必要がある。手続に通常2〜3週間
投資計画書(様式1・40ページ以内)の作成
専門家に助言を仰ぐ場合も、経営者自身のビジョン・事業戦略が審査の中心になる
jGrantsで電子申請
受付期間内に申請を完了させる(受付期間後の修正・差替・追加は不可)
2次審査(プレゼンテーション)
経営者本人が出席。外部コンサル等の同席は不可(前述のとおり)
採択・交付申請・実績報告
採択後2か月以内に交付申請。補助事業完了後30日以内(または事業期間終了日のいずれか早い日)に実績報告
出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(3次公募)公募要領」Ver1.2、1〜2・15〜19ページ。事業計画の書き方は事業計画書の書き方の記事、必要書類一覧は必要書類一覧の記事を参照してください。2026年9月16日確認。
自社申請と専門家への依頼:判断材料の比較
金額の断定は行いませんが、自社申請と専門家依頼それぞれの一般的な特徴を整理します。
| 比較項目 | 自社申請 | 専門家に依頼 |
| 費用 | 代行報酬は発生しない(社内工数は発生) | 報酬が発生する。契約形態は前述の4類型が中心 |
| 投資計画書の作成主体 | 自社で一から作成 | 専門家の助言を受けつつ、内容の骨子は自社が主体(作成費用自体は補助対象外) |
| プレゼン審査 | 経営者が単独で準備・出席 | 準備段階の助言は受けられるが、審査当日の同席は不可 |
| 設備選定の専門的助言 | 自社の知見に依存 | 専門家経費として補助対象にできる可能性がある(建物・機械装置・ソフトウェアの取得に関する助言に限る) |
| 採択後の実績報告・賃上げ状況報告 | 自社で対応(基準年度後5年間・毎年報告) | 依頼先の対応範囲による(契約時に確認が必要) |
いずれを選ぶ場合も、投資計画書に記載する中長期のビジョン・事業戦略・賃上げ計画そのものは、最終的に経営者自身が説明できる内容である必要があります(2次審査は経営者本人のプレゼンが前提のため)。
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成長加速化補助金の各トピックの詳細は、それぞれの記事で解説しています。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月16日。公募要領・対象経費・スケジュールは公募回ごとに変更される場合があります。必ず100億企業成長ポータルで最新の公募要領をご確認ください。本記事は特定の代行業者・コンサルティング会社の費用を保証・推奨するものではありません。